2018年4月11日から『応援ありがとうございます!羽生結弦展』が日本橋高島屋8階ホールで開催されました。羽生結弦選手が2008年に全日本ジュニア選手権で初優勝した時から、2月の平昌大会で五輪連覇を達成するまでの10シーズン、読売新聞社カメラマンによって撮影された100点以上の渾身の報道写真が中心に展示されています。
今回ご紹介するのは、羽生選手が競技会で実際に身に纏った衣装の展示用ボディを製作することによって、私たちが羽生結弦選手という稀代のフィギュアスケート選手の身体のカタチに出会い、人の身体のカタチを創ること・演出することについて、新しい貴重な体験を得たエピソードです。
羽生選手が競技会で着用した衣装を展示することになり、当初はマネキンが選ばれました。マネキンは顔があり、腕や脚にポーズが付いているものが多いです。羽生結弦選手は世界中の人を感動させたゴールドメダリスト。みんなが彼の顔や姿形のイメージを脳裏に焼き付けています。既成のマネキンでは衣装を着せた時に彼らしく見えない・・・というところから、最初に株式会社ジールアソシエイツ様から問い合わせが来ました。羽生選手の衣装を製作している技術者がキイヤの裁断用ボディを使っていたのです。その後、ボディの開発は株式会社アガサス様に引き継がれ、読売新聞社の皆さまご支援を得て完成にこぎつけることができました。
キイヤ造形課は、服を作るためのボディと、服を演出するためのボディを作っています。いつもからだのカタチを観察しているのが彼らの仕事です。からだのカタチとは、幅、厚み、長さと周径値などの数値、そして姿勢。その他、筋肉の付き方、骨格など、いろいろな情報を集約し、一つの最適なカタチに作り上げます。
弊社が所有している既存の基型から適切なボディが選ばれて大々的にカスタムが行われました。張り子を切り開いて体幹部の厚みを薄くし、下半身は、さらに細く作り、胴体を上下でドッキング。そのようにして出来上がったのが、ご覧のように、鍛えられた筋肉がヒップから脚部についていて、しかもそれがエレガントな羽生選手の姿形。
4着の衣装を展示するために4体の羽生結弦選手用のボディが完成しました。
羽生結弦選手は、非常に細身、特に鍛え抜かれた体は厚みが薄い。これは余分な脂肪がついていないということと、おそらく毎日の鍛錬で、競技の特性と羽生結弦選手が目指す演技を可能にする、身体のカタチを作り上げたのだと考えられます。女性的な細身の体型ではなく美しい男性的なプロポーションでありながら。身長やサイズからイメージされる一般的な日本人男性とは全く異なる、美しい身体のカタチです。
『応援ありがとうございます!羽生結弦展』は、4月23日(月)まで日本橋高島屋8階ホールで展示とグッズの販売、1階でも羽生選手関連の商品が販売されています。
その後、下記のように2018年8月20日まで6か所で開催されます。
日本橋高島屋 4月11日〜4月23日
大阪高島屋 4月25日〜5月7日
京都高島屋 5月9日〜5月21日
新潟伊勢丹 6月13日〜6月25日
藤崎百貨店(仙台) 6月28日〜7月3日
ジェイアール名古屋高島屋 7月19日〜7月30日
横浜高島屋 8月8日〜8月20日
詳しい情報は、下記サイトからお願いいたします。
『応援ありがとうございます!羽生結弦展』