① キイヤのボディ
私たちは、人台(dress forms, body forms, dummy , mannequin,etc )を総称して「ボディ」という言葉を使用しています。詳しくは「ボディの世界」をご一読ください。当初、テーラーとして創業したころに使っていた道具をボディとか、スタンと呼んでいました。その道具が後年、ダミー、モデル、またはトルソという名前でも呼ばれるようになりました。
② ボディ・フォーム
私たちはボディを大きく二つに分類します。「服作りで使われるボディ」と「ディスプレイトルソ」として店舗で使われるボディに分け、ボディ・フォームは主に服作りに使われるボディの総称です。ドレーピング、フィッティング用としてアパレルメーカーや、ファクトリー、アトリエで使われたり、学校での展示用などに使われます。
③ ディスプレイトルソ
「店舗ディスプレイ用トルソ」は陳列・演出等に商業施設などで使われるボディです。元型はボディ・フォームから派生していますが、その形は、ブランドや専門店の服種や好みのスタイルなブランドメッセージを表すためにデフォルメしています。ファッションのトレンドとも密接にかかわっていて、肩巾や肩傾斜、姿勢や、バストやヒップの形、張生地もその時の流行の色や質感を表します。
④ ドレスフォーム
ドレスフォームという呼び名には3つの意味があります。
1 婦人用の裁断用ボディ全般を指す
2 ドレスを作るためのボディとして
3 ゆとり量が含まれているボディを指す
ドレスフォームは、アパレル産業が早くから発展していたアメリカで使われていた呼び名です。英単語を直訳すると、《服の形》と訳されます。④ドレスフォームは、3ゆとり量が含まれているボディとしてここでは分類しています。
参考までに、「ドレスフォーム」は株式会社アミコファッションズでは、製品名として使われています。アミコファッションズ製の「ドレスフォーム」は現在でも多くのユーザーさんに愛される裁断用ボディ《ドレスフォーム》です。
⑤ ヌードフォーム
ヌードフォームはボディを成形するときに想定する人の身体のサイズにボディのサイズが仕上がるように作ります。人の体の形に近いボディです。サイズは人のサイズそのまま採用しますが、フォルムは人間そのままには作りません。理想の衣服を作るために、不必要であると考えられる凹凸整理し、姿勢を調整します。
海外では、ゆとり量が入っているボディはあまり見られません。ほとんどがヌードフォームです。人の体と、衣服の間にある空間を、今の時代に合った服地で、シルエットを創造するためにはヌードフォームがおすすめです。
服作り一般用ヌードフォームは従来、学校や洋裁店などで一般に使われています。オーダーメイドで使われる場合はベテランの技術者の皆さんが、お客様の体型やサイズ、服種によってゆるみの加減をしながら作っていくので仮縫いをヌードフォームの上で行っています。キイヤのクチュール用のヌードフォームは癖がなくとてもきれいな姿勢です。
⑥ 店舗ディスプレイ用
ブランドコンセプトに合ったボディ、店内のテイストにあったトルソをストアディスプレイ用のボディとしてアパレル企業のブランドさんや、デザイン会社さんに提案し続けています。もちろん、ご自分のお店にこだわりを持つブティックのオーナーさんからのご注文も承ります。